成田山新勝寺

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今月のひとこと説法

今月の

ひとこと説法

季節のうつろいに思うこと

_成田山公園の紅葉が見頃を迎える11月。晩秋の寂しさを焼き尽くすかのように煌々と燃える紅葉は、私たちにつかの間の喜びを与えてくれます。しかし、その余韻に浸る間もなく木々は葉を落とし、急ぎ足で冬へと移り変わってしまいます。
_仏教の教えや道徳的な教えをわかりやすく詠み込んだ昔の和歌を道歌といいます。その道歌のなかに『今今と今という間に今ぞ無く 今という間に今ぞ過ぎ行く』(作者未詳)という一首があります。
_これは、「今」という時は、一瞬にして「過去」のものとなってしまうということを詠んだものです。
_「今やらなければ」と思っているうちに時間だけが過ぎてしまったり、ついこの間まで秋真っ盛りと思っていたら、もう冬になってしまったと感じるなど、時間や自然の営みは、私たちの意思に関係なく突き進みます。そして、決して待っていてはくれません。
_私たちの一生を心豊かなものにできるかでどうかは、こうした「今」をいかに大切に生きるかどうかによって大きく変わってきます。
_お釈迦さまは「精神を統一すれば、心の乱れが静まる。そして、世間の移り変わる現象の姿を明らかに知ることができる。だから、常に努力して禅定を修しなさい」とお説きになりました。
_禅定とは、心を一つに集中させて安定させることです。
_忙しくて周囲の様子が見えないときや自分の歩むべき道を見失ったときは、一歩立ち止まって心を集中させましょう。そして、自分が「今」何をすべきなのかを見いだしましょう。
_成田山の紅葉を観賞し、写経で心の安らぎを得る。密教座禅で自分自身を見つめ直す機会を得たい11月です。

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