成田山の
お不動さま
について
弘法大師空海が一刀三礼の祈りをこめ、自ら敬刻開眼された不動明王
成田山新勝寺の御本尊不動明王は、真言宗の開祖、弘法大師空海が自ら一刀三礼(ひと彫りごとに三度礼拝する)の祈りをこめて敬刻開眼された御尊像です。成田山では、この霊験あらたかな御本尊不動明王の御加護で、千年以上もの間、御護摩の火を絶やすことなく、皆さまの心願成就を祈願してきました。御護摩では、お不動さまの御力と僧侶の祈り、そして皆さまの祈りが一体となり清浄な願いとなって現れます。現在も、「成田山のお不動さま」として数多くの人びとの信仰を集めています。
※ご参詣の際には堂内に上がって、お不動さまへお参りすることができます。
お不動さま
の御姿
人々の一切の煩悩と迷いを断ち、
すべての人を救うお不動さま
当山の御本尊不動明王は、真言密教の最高仏と位置づけられる大日如来の成り代わった御姿です。お不動さまは、私たちの心の迷い・煩悩を取り除き、全ての人を救うため、忿怒のお顔を示されています。また、ご奉仕をする心の大切さを私たちに教えるため、奴僕の姿になっています。右手に握っておられる利剣は「悟りの智慧」を象徴し、心の迷いを断ち切ってくださいます。そして左手に持っておられる羂索の縄で、煩悩を縛って封じ、正しい教えの道へと導いてくださいます。お不動さまがお座りになる磐石は、全ての人を救うため、あらゆる苦難に耐える決意を表しています。お不動さまの広大無辺の慈悲に感謝して、日々お祈りしましょう。
お不動さまは忿怒の表情で、全ての人を救おうとされます。
① 右手には心のあらゆる迷いを断ち切る利剣を握っています。
② 左手には物事を正しい方へ導くための羂索という縄を持っています。
③ お不動さまがお座りになっている磐石という大きな岩は、堅固な御心を表しています。
④ お不動さまは、あらゆる障害を焼き尽くす火焔を背負っています。
不動明王
御真言
お不動さまの御真言
「祈るところ必ず霊験あり」
御真言とは、インドの古語サンスクリット語で書かれた仏の言葉を音写したものです。弘法大師が、「御真言というものは不思議である。御本尊を観想しながら唱えれば、根源的な無知の闇は除かれる。わずか一字のなかに多くの道理が含まれ、それによって、この身のままに、悟ることができる」と説かれたように、この短い御真言に多くの道理が込められています。成田山では、御護摩祈祷の際、皆さまと共に「不動明王御真言」をお唱えして、心願成就を祈念しております。「祈るところ必ず霊験あり」の目標に向かって一心に努力し、成功を祈願される皆さまには、お不動さまは必ずご利益を授けてくださいます。日々この御真言をお唱えいただき、御霊験をお受けください。
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困難の多い時代だからこそ、知っておきたいお不動さまの御教え(みおしえ)。